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新型コロナと自転車シェアサービス

公認会計士・税理士 森 智幸

1.増加する自転車利用者

 新型コロナウイルス感染者が再び全国で急増しています。

 京都新聞によると、私が現在住んでいる京都では、7月20日は過去最多となる27人の感染者が確認されたということです(「京都で新たに27人感染 過去最多更新、新型コロナ」)。

 

 そのような中、通勤に自転車を使用するビジネスパーソンが増加しているということです。

 7月18日の日本経済新聞では「自転車利用 世界で加速 コロナ影響、独仏英4割超増」という記事が掲載されていました。記事によると「ドイツやフランスで利用者数は例年より4~5割増」となり、「大西洋を挟んだ米国でも自転車人気が高まっている。」ということです。

 日本でも、NHKが「感染リスク避け 都市部で自転車通勤広がる」というレポートを掲載しています。

 

 理由は明確で、電車やバスといった公共交通機関は三密の状況になりやすいため、公共交通機関を使用すると新型コロナウイルスに感染するリスクが高まるためです。

 その反面、自転車であれば、三密を回避できるため、自転車の利用が増加しているというわけです。

2.京都で使える自転車シェアサービス

京都リサーチパーク KRP4号館付近にあるPiPPAの自転車ポート
京都リサーチパーク KRP4号館付近にあるPiPPAの自転車ポート

 先日も、NHKがニュースの中で自転車利用増加のレポートを行っていましたが、このレポートの中では、自転車のシェアサービスを利用する場面を流していました。

 

 自転車のシェアサービスは、自転車レンタルの一種ですが、自転車を元の場所に戻す必要はなく、ポートと呼ばれる駐輪場に返せばよいという特徴があります。

 

 また、近年のITの発展により、レンタルする場合もスマートフォンを使ってその場で借りることができます。

 

 自転車レンタルというと自転車ショップや観光協会などに赴き、書面で手続きをし、終わった後は、借りた自転車ショップや観光協会に返却するというのが、従来のビジネスモデルでしたが、現在の自転車シェアサービスは従来のビジネスモデルとは全く異なります。すなわち、ITを使った自転車シェアサービスは新しいビジネスモデルといえます。

 

 京都市内でも、このような自転車シェアサービスがあります。

 実は、当事務所がある京都リサーチパーク内にも、PiPPAという自転車シェアサービスのポートがあります(運営会社は東京都板橋区に本社がある株式会社オーシャンブルースマート)。

 

 写真はKRP4号館の東側にある自転車ポートです。京都リサーチパーク内には、計3ヶ所のポートがあるそうです。

 京都市内であれば、例えば、京都リサーチパークから京都国際マンガミュージアムに行く場合、写真の京都リサーチパークのポートで自転車を借りて、マンガミュージアム内のポートで返還すればOKです。

 

 料金は一時利用であれば、30分100円(税抜)の前払制となっています。

 

 自宅がオフィスまで自転車で通勤できる距離であれば、交通費よりも安くなることが多くなると思いますし、また、マンションやアパート住まいの場合、自転車を所有すると駐輪代も必要となりますが、シェアサービスであればその必要もなくなります。

 シェアサービスは、使用するごとに発生する「変動費」なので、コストパフォーマンスの向上が期待されます。

 

 今後、自動車などでもシェアサービスが広がると予測されていますが、自転車シェアサービスも、在宅勤務の広がりを受けて新型コロナウイルスのリスクがなくなった後も利用が広がる可能性があります。