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預金の着服が発生した場合、ほとんどの場合、内部統制のデザインの不備が原因です。
すなわち、着服を防止するための仕組みそのものが作られていなかったというケースが非常に多いのです。
不備の典型例は、預金管理と会計を同じ人が行っているというものです。預金と会計を同じ人が扱うことができれば、着服しても会計操作により残高を改ざんされてしまうので、発覚が遅れてしまいます。
その他には、預金通帳と銀行印を同じ人が管理していたというケースもあります。
また、このような従業員による着服は、子会社でよく行われることも特徴です。
対策としては、
①預金を扱う出納担当者と会計の担当者は別の人にする
②銀行印と通帳は別管理にする
③残高証明書は預金管理者とは別の人が入手する
④銀行残高調整表を作成する
⑤定期的な人事異動を行う
⑥強制休暇をとらせる
⑦インターネットバンキングは入力者と送信者を別にする
といった方策が考えられます。
当事務所では、内部統制のデザインや運用状況の調査を行い、不正の発生を防止する仕組みの構築のサポートを行っています。
また、構築後は、継続的に運用されているかどうかのモニタリングも行います。
ぜひ、お問い合わせください。